不動産まめ知識

調べれば調べるほど、奥が深いぞ不動産!弊社スタッフがふだんの仕事の中で見つけた疑問を解決するために、調査・研究した成果を分かり易くご紹介します。

May

11

2008

『建物』って何? 〰part1

粂八です。

前回の「不動産」に続いて、次は「建物」とは何なのかを考えてみたいと思います。

 

そもそも、なぜ「建物」について定義することが必要なのでしょうか? たとえば次のような場面を思い浮かべてみると、分かり易いかもしれません。

 

金融機関が資金を融資する際に、「不動産」を担保に取ることが往々にしてあります。この担保権に関して、もっとも多く利用されているのは「抵当権」ですが、民法は370条で抵当権の及ぶ範囲について、次のように規定しています。

 

民法370条【抵当権の効力の及ぶ範囲】 抵当権は、抵当地の上に存する建物を除き、その目的である不動産に付加して一体となっている物に及ぶ。

民法のこの規定に踏まえるならば、土地のみに抵当権が設定されており、その土地上に「建物」に該当するのかどうか、判断が微妙な工作物が存在した場合に、これが「建物」なのかどうかによって、土地の資産価値(担保価値)は大きく変わってきてしまうのでした。

 

「建物」でなければ、土地の付加一体物となり、土地に設定した抵当権の効力は、この工作物に及ぶことになります。しかし「建物」に該当してしまうと、その土地は、抵当権の効力が及ばない「不動産」=建物の敷地利用権の負担を受けることになってしまい、評価上は、土地価格から、敷地利用権負担額相当分を減価しなければなりません。

 

実際に僕らが不動産調査を行うときにも、調査対象となる土地上に、未登記の工作物(たとえば、簡易な掘立小屋や、プレハブ倉庫等々)がある場合には、その判断に頭を悩ませることになります。

 

(次回に続く...)

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